「浴室がタイルだからシロアリは入ってこないのでは?」 「床下の土壌処理って何をするの?」
シロアリ点検の際によくいただく質問です。
特に築年数の経過した住宅では、浴室がタイル張りになっていることが多く、シロアリ被害のリスクが高い場所として注意が必要です。今回は、タイル浴室のシロアリ土壌処理について、専門知識がない方にもわかりやすくご説明します。
タイル浴室はシロアリ被害が起こりやすい場所

タイルは水に強いイメージがありますが、実はタイルの目地やひび割れから水が入り込むことがあります。
長年の使用によって浴室の下側では、
- 土台や柱が湿る
- 木材が腐朽する
- 床下の湿度が高くなる
といった状態が起こりやすくなります。
シロアリは湿気の多い環境を好むため、タイル浴室周辺は侵入ポイントになりやすいのです。
特に古い住宅では、浴室の入口付近や土台、柱に蟻道(ぎどう)が見つかるケースも少なくありません。
シロアリの土壌処理とは?

シロアリの多くは地面の中から建物へ侵入します。
そこで行うのが「土壌処理」です。
床下の土の表面にシロアリ防除薬剤を散布し、建物の周囲にバリアを作る工事です。
イメージとしては、
「見えないシロアリ侵入防止ネットを地面に作る」
ようなものです。
シロアリが地中から建物へ向かってきても、薬剤の層を通過できなくなります。
タイル浴室では土壌処理だけでは足りないことも
タイル浴室の場合、シロアリは浴室の基礎内部や壁際から侵入するケースがあります。
そのため、多くの場合は土壌処理に加えて、
①穿孔(せんこう)処理

タイルの目地部分などに小さな穴を開けます。
②薬剤注入

開けた穴から薬剤を注入し、浴室の下や周囲まで薬剤を行き渡らせます。
③補修
最後に穴を専用の材料で埋めるため、通常は目立ちません。
この処理により、シロアリが侵入しやすい浴室周辺もしっかり防除できます。
「お風呂を壊す必要はありますか?」
お客様からよく聞かれる質問です。
結論からいうと、一般的な予防工事では浴室を解体する必要はありません。
タイルの目地などを利用して薬剤を注入するため、通常の予防施工であれば大掛かりな工事にはなりません。
ただし、
- すでに大きな被害がある
- 土台や柱が腐っている
- 浴室下の状況確認が必要
といった場合は、別途補修工事が必要になるケースもあります。
ユニットバスとの違い
現在の住宅ではユニットバスが主流です。
ユニットバスは床下点検口から内部を確認できることが多く、薬剤処理もしやすい構造になっています。
一方でタイル浴室は、
- 床下から浴室下が見えない
- 湿気が溜まりやすい
- 水漏れに気付きにくい
という特徴があります。
そのため、シロアリ点検では特に重点的に確認する場所となります。
5年ごとの点検・予防が安心
シロアリ防除薬剤の効果は一般的に約5年間です。
被害が発生してからでは、
- 土台交換
- 柱補修
- 浴室リフォーム
など高額な工事につながることがあります。
特にタイル浴室のある住宅では、定期的な床下点検と予防施工がおすすめです。
まとめ
タイル浴室は湿気が溜まりやすく、シロアリ被害が発生しやすい場所の一つです。
シロアリ対策では床下の土壌処理に加え、タイル浴室特有の薬剤注入処理を行うことで、建物をしっかり守ることができます。
「築年数が経っているけど、今まで一度も点検を受けたことがない」 「浴室がタイルなので少し心配」
という方は、一度専門業者による床下点検を受けてみることをおすすめします。早期発見・早期対策が、大切な住まいを長持ちさせるポイントです。






