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温暖化でシロアリ被害は拡大?最新研究でわかったリスクと対策

地球温暖化の影響により、シロアリの活動がこれまで以上に活発になる可能性が指摘されています。東京大学先端科学技術研究センターの研究によると、シロアリは気温の上昇に強く影響を受ける生物であり、環境変化に敏感に反応することが分かっています。

もともとシロアリは木材を分解する「分解者」として自然界に欠かせない存在です。しかしその働きは、住宅にとっては被害へと直結します。

森林は、大気中の二酸化炭素を吸収する「炭素貯蔵庫」として重要な役割を担っています。しかし、枯れ木や落ち葉が分解されると、再び二酸化炭素として放出されます。この分解を担うのが、微生物やシロアリなどの分解者です。

これまで木材分解といえば微生物の役割が注目されてきましたが、特に温暖な地域では、シロアリも非常に重要な存在です。

研究によると、シロアリによる木材分解は気温の影響を強く受け、気温が10℃上昇すると分解速度は6.8倍以上になることが確認されました。
つまり、例えば30℃の地域では、20℃の地域と比べて約7倍の速さで木材が食べられる計算になります。

これは微生物よりも高い温度感受性であり、温暖化の影響を大きく受けることを意味しています。

シロアリの活動が活発になると、木材の分解が進み、より多くの二酸化炭素が大気中に放出されます。
その結果、さらに温暖化が進み、シロアリが増えるという「正のフィードバック(悪循環)」が起こる可能性が指摘されています。

特に、熱帯や亜熱帯地域だけでなく、温暖化によりシロアリの生息域が北上すれば、日本を含む地域でも影響が拡大する可能性があります。

広島は比較的温暖で湿度も高く、もともとシロアリにとって好条件がそろっています。近年の猛暑や冬の暖かさを考えると、今後さらに活動期間が長くなることも想定されます。

「まだ新しい家だから大丈夫」と思っていても、知らない間にリスクが高まっているケースも少なくありません。

温暖化による環境変化は避けられませんが、住宅被害は事前の対策で防ぐことができます。
特に以下のポイントが重要です。

  • 定期的な床下点検
  • 湿気対策(通気・除湿)
  • 防蟻処理の適切な更新

シロアリは気づかないうちに被害を広げるため、「まだ見たことがない」が一番危険とも言えます。


温暖化は地球規模の問題ですが、住まいへの影響はすぐ身近なところにも現れます。これからの時代は、環境変化を前提にした住まいの維持管理がますます重要になっていくでしょう。