「今年は暖冬らしい」と聞くと、なんとなく“虫が早く出そう”というイメージがありますよね。
実はそれ、ただの感覚ではなく 科学的にも裏付けがあります。
シロアリの羽アリが“暖冬の年に増えやすい”のには、はっきりした理由があるのです。
■ なぜ暖冬だと羽アリが増えるのか?
① 冬の活動停止期間が“短くなる”
シロアリは一年中活動できる生き物ですが、本来 低温では活動が鈍くなる と報告されています。
(ヤマトシロアリは最低 4~6℃、イエシロアリは最低10℃で活動可能)
しかし暖冬で気温が高い年は、この活動が鈍る期間が短縮。
その結果、
- 巣づくり(コロニー拡大)が例年より早く進む
- 羽アリが飛び立てる“成熟タイミング”が早まる
こうした影響で、春の羽アリ発生が前倒し・増加しやすくなるとされています。
② 気温上昇で「群飛に最適な条件」が整いやすい
羽アリが飛び立つ“群飛”は、20~28℃の湿った日が最も起こりやすいと報告されています。
暖冬の年は、
- 春先から気温が高い
- 雨上がりに湿度が上がる日が増える
このため、羽アリが飛び立つための気象条件に合致しやすくなるのです。
特にヤマトシロアリ・イエシロアリは、
- 雨上がり
- 気温上昇
- 無風〜微風
といった条件を好み、これらは暖冬の翌春に揃いやすい傾向があります。
③ 暖冬の影響で「発生時期が前倒し」になる例が増加
最新の羽アリ発生動向では、暖冬の年は
- 3月下旬〜4月初旬から羽アリの報告が増える地域がある
という傾向が観測されています。
例年より早く“羽アリの季節”が始まるため、
気づかないうちに家の近くで群飛が起きていた
というケースも起こりやすくなります。
④ シロアリの生息域自体が“広がりやすい”
暖冬や温暖化により、イエシロアリなどの温暖地種は
生息域が以前より拡大傾向にあるとも報告されています。
そのため、
- これまで出なかった地域で羽アリが出る
- 発生数が増える
といった現象が起こりやすくなります。
暖冬の年に羽アリが増えやすいのは、
- 冬の活動低下が短くなる
- 群飛に適した気象条件がそろいやすい
- 発生時期が早まる
- 生息域が拡大しやすい
といった複合的な要因が重なるためです。
今年の春、
「あれ? 少し早いな…」
と思ったら、それは暖冬の影響かもしれません。





